魚群行動計測学研究室の阿部貴晃さん(学振PD)が「サケ稚魚がコスパよく泳ぐには? ―水温と体サイズに応じた遊泳能力の変化―」について、Canadian Journal of Fisheries and Aquatic Sciences誌で発表しました。

発表のポイント
◆岩手県沿岸の川で生まれたサケの稚魚は、海に降り、北太平洋を北上します。本研究では、稚魚の北上回遊を可能にする遊泳能力の発達過程を、呼吸代謝実験により明らかにしました。
◆稚魚の遊泳速度は沿岸を南下する海流より高かったことから、稚魚は海流に逆らって遊泳している可能性が示唆されました。これに加えて、効率よく遊泳するには、低水温環境で体サイズを大きくすることが重要であることを初めて定量的に示しました。
◆本成果は、近年回帰率の低迷が問題となっているサケに対し、将来の海洋環境がサケの稚魚期に与える影響を評価することに貢献すると期待されます。

詳しくは以下のリンクへ。

https://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/news/2024/20240927.html