水族生態学研究室
私たちは水界の生き物の分布・生態特性や水圏生態系の仕組みを研究しています.海,川,湖など,様々な水域から得られた知識に基づいて,人間社会と水圏生物の永続的共存関係の在り方を模索していきます.対象生物は多様であり,硬骨魚類,サメ・エイ類,貝類,貝形虫類,エビ・カニ類,爬虫類,鳥類,哺乳類,海藻・海草類,水草類など,様々な動植物を扱っています.
近年の主な研究テーマは,(1)海底の植物から動物群集への栄養供給,(2)岩礁性魚類メジナ・クロメジナの再生産機構,(3)中深層性深海魚ムツ・クロムツの再生産機構,(4)伊豆半島周辺域の河川魚類相,(5)魚食性鳥類カワウによる種苗アユの食害,(6)福島県の湖沼に生息する魚類における放射性Csの蓄積機構,および(7)アユ冷水病の発生機構に関する安定同位体生態学的アプローチです.(高井 則之 教授)
日本近海に生息する海洋生物のうち、人間が認識し名前が付けられている種は2割に満たないと考えられています。海の豊かさを適正に評価し、試験研究や資源として利用するためには、まず、どこに、どんな生き物がいるのか調べることが必要です。当研究室では、刺胞動物を主に、その分類・進化系統・生態を調べています。
例えば有藻性サンゴや、そのなかまであるイソギンチャクやスナギンチャクを対象に、各地の海を巡り、時に水族館の飼育生物を使って、どの海域にどの種が、どの時点で、どのくらいいるのか記録します。そして採集した標本を見比べ、遺伝子や形がどう進化してきたか、はたまた同じ環境で見られる他生物との関係性も調べています。(藤井琢磨 専任講師)
教員
高井則之 教授
担当科目
[講義]魚類学(1年次後期,分担)/魚類生態学(2年次前期,高井)/水族の統計解析(3年次後期)/海洋生物資源科学概論(1年次前期,分担)
[学生実験・学生実習・演習・卒業研究]水族生態学実験(2年次集中)/海洋基礎実習Ⅰ(Ⅰ年次集中,分担)/海洋生物資源科学演習Ⅰ(3年次通年)/海洋生物資源科学演習Ⅱ(4年次通年)/海洋生物資源科学実習Ⅰ(3年次通年)/海洋生物資源科学実習Ⅱ(4年次通年)/卒業研究(4年次通年)
藤井琢磨 専任講師
担当科目
[講義]海洋展示学(2年次前期)
[学生実験・学生実習・演習・卒業研究]水族生態学実験(2年次集中)/海洋基礎実習Ⅰ(Ⅰ年次集中,分担)/海洋生物資源科学演習Ⅰ(3年次通年)/海洋生物資源科学演習Ⅱ(4年次通年)/海洋生物資源科学実習Ⅰ(3年次通年)/海洋生物資源科学実習Ⅱ(4年次通年)/卒業研究(4年次通年)
中井静子 専任講師
担当科目
[講義]潮間帯の生態学(3年次前期)/水族の統計解析(3年次後期)/海洋生物資源科学概論(1年次前期,分担)/
[学生実験・学生実習・演習・卒業研究]水族生態学実験(2年次集中)/海洋生物資源科学実習Ⅰ(3年次通年)/海洋生物資源科学実習Ⅱ(4年次通年)/卒業研究(4年次通年)