生物機能化学研究室
当研究室は生物の様々な生命現象を分子のレベルから研究しています。主に遺伝子組換え換えサケを用いた成長や老化や、捕食者(サンショウウオやヤゴ)に対するオタマジャクシの捕食者適応、耐熱性深海生物であるマリアナイトエラゴカイの研究を行っています。解析手法として質量分析イメージングを用い、これまで可視化できなかった脂質代謝物の局在解析についても研究を行っています。
私が行ってきた研究は大きく3つある。
① 恐怖が生物の進化にどのような影響を与えるのかをカエル幼生とその捕食者であるサンショウウオやヤゴを用いて研究している。今まではカエル幼生の形態変化に関与する遺伝子や蛋白質に注目して研究してきたが、最近は恐怖が脳の構造や機能に与える影響に目を向けている。
② 成長ホルモン(GH)遺伝子組換えアマゴの研究
GH遺伝子組換え魚は最大で40倍ものスピードで高成長を示すが臓器の形態形成異常を示す。この魚はアメリカのFDA認証を受けており、我々の食卓に上るかもしれない。私達はこの魚の成長制御と臓器の形態形成異常のメカニズムを探っている。
③ 深海に棲むマリアナイトエラゴカイは熱水口付近に棲息するゴカイである。我々はこのゴカイの耐熱機構を蛋白分子のレベルから研究している。
(森司 教授)。
専門である分析化学の手法を用いて、主に骨格筋のタンパク質・脂質・低分子代謝物の解析を行っています。質量分析イメージングの手法を応用し、アミノ酸、脂質やホルモンなど、これまで局在が明らかにされなかった低分子代謝物の存在している「場所」に着目し、その機能を明らかにしようとしています。実験対象はヒト、マウス、両生類、魚、シャコガイに至るまで、様々です。(井上菜穂子 専任講師)
教員
森司 教授
担当科目
生化学(2年次)/生理生化学(3年次)/生物機能化学実験(2年次)/基礎実習II(1年次:分担)/生物資源科学概論(1年次:分担)/海洋生物資源科学実習I(3年次)/海洋生物資源科学実習II(4年次)/海洋生物資源科学演習I(3年次)海洋生物資源科学演習II(4年次)/卒業研究(4年次)
井上菜穂子 准教授
担当科目
海洋基礎化学(1年次)/分析化学(3年次)/生物機能化学実験(2年次)/基礎実習II(1年次:分担)/生物資源科学概論(1年次:分担)/海洋生物資源科学実習I(3年次)/海洋生物資源科学実習II(4年次)/海洋生物資源科学演習II(4年次)/卒業研究(4年次)