メダカを海水に順応させると精子が海水中で動くようになる【准教授 澤山英太郎】

研究成果のポイント
・メダカは淡水魚であり海水中では精子が運動せず、受精はしないと考えられていた。
・瀬戸内海しまなみ地域の汽水池にメダカ(海棲メダカ)が大量に生息していることを見かけ、汽水~海水環境で繁殖できる集団が存在するのではないかと予想した。
・海棲メダカの飼育試験を行ったところ、同メダカは海水中で産卵し、高い受精率が確認された。
・淡水で飼育した海棲メダカの精子は海水中では運動能を示さなかったが、海水に順応させると精子が海水でも運動性を示すようになった。
・海棲メダカと同一のmtDNA ハプロタイプを持つ淡水隔離集団でも同様の現象が確認され、「海水中における精子の運動能の獲得」は遺伝形質というよりも表現型の可塑性であった。

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DOI: doi.org/10.1007/s10641-022-01285-x

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